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2015年04月07日, CANYON フラーンデレンの獅子

2つめの『モニュメント』を征したクリストフ(カチューシャ)

 フラーンデレン地方において、サイクリングは宗教の一部であると、ヨーロッパでは言われることがある。実際、春のクラシック期間中にこの地方を熱狂が包む様子を見ると、まさにその通りであると感じる。そんなフランドリアンにとって、すべてのスポーツの頂点に立つのが『ロンド』、ロンド・ファン・フラーンデレンなのである。毎年数十万人の観客が沿道に立って選手を応援し、この地方の象徴であるフラーンデレンの獅子が描かれた旗がはためく。ロンドは一大イベントであり、お祭りであり、『モニュメント』であり、スペクタクルなのである。『モニュメント』で勝利するということはすなわち、この地方の歴史に名を残すということであり、今回、アレクサンダー・クリストフ(カチューシャ)はキャニオン・エアロードCF SLXに跨り、競技人生2度目の『モニュメント』勝利を果たした。

 ロンド・ファン・フラーンデレンでの勝利は、他のレースとは価値が異なる。レース中は263kmの間ずっとボクシングをやり続けるようなもので、油断するとすぐリングの外に追い出される。狭い道でのポジション争い、きついコーナー、歩いて登るのさえ不可能かと思うような激坂が、選手を文字通り除外する。良い脚があるだけではダメで、人並み外れた集中力と粘り強さが要求される。

 今回クリストフは、特に注意すべき選手としてマークされていた。今週すでに、デパンヌ・コクサイデ3日間レースで3連勝し、調子の良さを見せていたからである。その調子の良さは、クルイスベルグの後、残り30kmでニキ・テルプストラ(エティックス・クイックステップ)と一騎打ちになったときでも発揮された。2人で逃げを打ち、最後のオウデ・クワレモントおよびペテルベルグの登りでも、決してテルプストラに引き離されることは無かった。

 フィニッシュラインが近づき、ゴールスプリントの舞台は整った。クリストフは、追いすがるテルプストラを振りほどき、一番でフィニッシュに飛び込み、競技人生2つ目の『モニュメント』を獲得した。昨年のミラノ-サンレモに続くこの『モニュメント』は、クリストフにとって特別嬉しい勝利だったようだ。

 クリストフ「子供の頃から、ロンドで勝つことを夢見ていました。そしてそれが今日、本当に夢が、現実になりました。」

 ひとまず勝利の美酒に酔いしれるカチューシャチームであるが、その目は既に来週末のパリ-ルーベに向いている。先週はルカ・パオリーニがヘント-ウェヴェルヘムで勝利している。カチューシャはいくつもの切札を用意して新たなレースに臨む。

 パリ-ルーベは「北の地獄」とも呼ばれ、ロンド・ファン・フラーンデレンと並んで、ヨーロッパでもっともハードなワンデーレースである。以前のキャニオン特別インタビュー、春のクラシックでの勝利を目指すクリストフの通り、エアロードCF SLXがまたしても活躍することが期待される。