GrailとGrizlの比較:あなたにぴったりなグラベルバイクはどちら?

すべてのグラベルバイクが同じ目的で作られているわけではありません。本ガイドでは、GrailとGrizlの違いを詳しく解説し、あなたの冒険に最適な一台を見つけるお手伝いをします。

Chris Hunt
Chris Hunt 最終更新:2026/09/17
GrailとGrizlの比較:あなたにぴったりなグラベルバイクはどちら? GrailとGrizl、どちらを選ぶ?

グラベルの世界は進化を続けており、舗装路を越えてさらに遠く、速く、ディープな領域へと広がっています。そのような場所を走るためのグラベルバイクも、同様に進化しています。現代のグラベルライドは高速のエンデュランスレースから何日にも及ぶ荒野の探検まで非常に多様で、専用設計のバイクが幅広い範囲をカバーしています。

適切なバイクを選ぶということは、自分の乗り方に合ったバイクを見つけるということです。そして、グラベルバイクはこれまで以上に高性能で専門領域に特化したものになっており、どのような違いがあるかを理解することがかつてないほど重要になっています。

このガイドでは、GrailとGrizlの違いを詳しく見ていきます。ライダーひとりひとりの乗り方、やってみたい冒険、そしてあなたが走る道やトレイルに最適なバイクを選べるように、それぞれのバイクが得意とする領域について分析します。

目次

GrailとGrizlの比較:主な違い

レースか、気ままなライドか? この2つのグラベルバイクは、それぞれに特化したつくりとなっています。ドロップハンドルはどちらのモデルも全地形対応のDNAを受け継いでいますが、それぞれ独自の目的を意識して作られています。一方はスピードと効率を重視した設計で、もう一方は多用途性と冒険での使い勝手を優先した設計です。自分に合ったバイクを選ぶには、このような違いがどうやって生まれたかを理解しておくといいでしょう。

Grail

飛ばしたいときには軽快に。過酷な場面ではたくましく。Grailは高速重視グラベルバイクの基準となるバイクです。

一年中いつでも速く走ることを目指して開発されており、ライダーの自信を引き出すハンドリング特性で、オンロードとトレイルの両方に対応しレギュレーションに準拠した軽量エアロカーボンフレームをベースとしています。空力性能に優れた形状十分な余裕のあるタイヤクリアランスが特長で、あらゆる地形を高速で駆け抜けることを追求した結果生まれました。

Grailは、Canyon x DT Swiss RIFTサスペンションフォークを装備可能で最先端の軽量フレームとコンポーネントを備えレースで定評を得ているCFRモデルから、パフォーマンス重視の同じフレームにかなり手頃な価格帯のコンポーネントを搭載した比較的手にしやすいCFモデルまで、幅広いライダーに向けて3つのグレードをご用意しています。

Unboundレースに参加したい、ダブルトラックを思い切り下りたい、荒れた路面で快適性とコントロール性がほしいなど、さまざまな場面でGrailがもっと遠く、もっと速く走ることを目指すライダーを後押しします。

Canyon Grail CFR Canyon Grail CFR

Grizl

Grizlは、どんな冒険にも気軽に出かけられてどんな場所でも走れる、究極のグラベルバイクです。

オフロードを気ままに走りたいときにも長距離のアドベンチャーライドにも対応する設計で、安定性と荷物の積載量に優れていて、カーボンとアルミの両方のフレームセットが用意されています。タイヤクリアランスは十分な余裕があり内蔵式ストレージ、豊富なマウントポイント、過酷なトレイルでも安定したハンドリングが特長で、思いのままに走れる理想のマシンとなっています。

また、グラベルを限界まで長く走るためのバイク、Grizl Escapeも開発しました。革新的なFull Mountyコクピットで快適性を高めるとともにアクセサリーマウントを装備。MTB用スプロケットを使用した超ワイドな「マレット」ギアレンジで、きわめて厳しい上りを含む超ロングライドを楽にこなせます。

このモデルのGrizlには、CanyonとDT Swissが共同開発したRIFTサスペンションフォークと、冒険の最中に電源を供給してくれる無限充電・ライト統合電力システムのECLIPSもオプションとして用意されていて、さらに専用設計のバッグやキャリアもあります。

Canyon Grizl CF Canyon Grizl CF

GrailとGrizlの比較:ジオメトリー

荒れた道を走るなら、快適性、安定性、反応性が必要となります。

オフロードでの安定性と快適性を高めるため、GrailもGrizlもロードバイクよりホイールベースが長く、ポジションもアップライトになっています。

スタックやリーチについては、Grailはわずかに低くて遠いポジションになっています。このポジションはエアロ効果が高く重量の前後バランスもよいので、速く走りたい場合に適しています。

Grizlはその逆で、スピードをそれほど重視せず非常に荒れた路面への対応能力を優先し、快適性と安定性を高めるためにアップライトで安定するポジションとなっています。

Grail vs Grizl:ジオメトリ Grail vs Grizl:ジオメトリ

GrailとGrizlの比較:タイヤクリアランス

グラベルや岩が露出した道では、ワイドタイヤが障害物や路面から受ける衝撃や細かな振動を吸収し、乗り味をスムーズにするとともにグリップ力向上とパンク防止に役立っています。また、両モデルとも荒れた路面を自由に走れるように設計されていますが、まず目につくのはかなり大きなタイヤクリアランスです。

Grizlは汎用性を最大限に考慮した45mm幅のタイヤが標準装備となっています。フレームの最大クリアランスは54mmで、フェンダーを取り付けた場合でも荷物を大量に積んでバイクが重い場合でも余裕を持って乗ることができます。

超高速グラベルライドについて理解が深まるにつれ、バイクの設計手法が進化しています。Grailはタイヤクリアランスが57mmにまで拡大されています。荒れた路面の上を浮いているように駆け抜けて運動量を維持し、疲労を軽減しながらフィニッシュに速くたどり着けるようになっています。

Canyon Grail

GrailとGrizlの比較:コクピットとハンドル

スピードとコントロール性を両立させるように設計されたGrailでは、PACEバーテクノロジーを採用しています。これはCanyonのロードバイクの多くに搭載されているハンドルバーと同じように、ライダーひとりひとりに合わせてハンドリングを微調整できます。ただし、Grailはロードレースバイクと違い、ドロップ部がグラベルに最適化された新型のコントロールドロップとなっています。フレア形状となっていて、重要なセクションでの快適性とコントロール性が高まっています。

Grizlはあらゆる条件に1台で対応するバイクとなっていて、オフロードでのコントロール性を重視し、ドロップ部がフレアした高耐久・多用途なアルミハンドルを装備しています。Grizl Escapeは、ポジションやマウントのオプションが豊富なハンドルがほしいライダーのために、さまざまなポジションを取れる究極の「遠くまで行くためのハンドル」Full Mountyを採用しています。

先進的なハンドルシステムで、ステムは分割式となっていて前側に曲線のエクステンションが伸びており、まったく新しいポジションでバイクをホールドできるので超長距離ライドでの快適性が大幅に高まります。この革新的なコクピットには、ライトやGPSから専用設計のバッグ、スペアボトルまでさまざまなものを簡単に装着できます。

Grailの人間工学に基づいたコックピットは、快適性、コントロール性、空力効率を最適化しているのに対し、Grizlのアドベンチャー仕様のコックピットは、多様なハンドポジションと豊富なマウントオプションにより汎用性を極限まで高めています。 Grailの人間工学に基づいたコックピットは、快適性、コントロール性、空力効率を最適化しているのに対し、Grizlのアドベンチャー仕様のコックピットは、多様なハンドポジションと豊富なマウントオプションにより汎用性を極限まで高めています。

GrailとGrizlの比較:ストレージとギアのマウントポイント

グラベルライドの代表的な用途として長距離のバイクパッキングアドベンチャーがありますが、GrailとGrizlのどちらもフレームマウントのオプションが豊富で荷物をたくさん積むことができます。

長距離化・高速化するレースに対応するため、Grailのストレージは内蔵式のLOADコンパートメントとエアロ効果を意識した専用設計のバッグで高速性能を高めています。さらに、従来のカーゴマウントも豊富なので、レースペースではなくのんびり走るライドにも適しています。

何年も風洞実験を積み重ねた結果、フレームストレージはバイクの空力性能向上に効果があることがわかりました。このため、荷物の量やフレームのエアロ性能をどこまで重視するかに応じて内部ストレージと独自のフレームバッグを自由に組み合わせることができるAero LOADシステムをGrail用に開発しました。

Grail用に作られたLOAD FidLock QuickLoaderバッグでは、簡単に脱着できる特殊なクリップシステムを採用しています。フレームとシームレスに融合するので空力性能が高まります。

ノイズを抑える特殊なポーチの中にタイヤチューブ、タイヤレバー、インフレーターを収め、ミニツールとポンプをダウンチューブのハッチから中に入れてロックすることができます。このハッチは簡単に開閉できます。(CFRおよびCF SLXのみ)

どんな場所でも進み続けるアドベンチャーに特化したGrizlは、荷物をたくさん積み込んでも安心して走れるようになっています。ボリューミーなフレームは十分なスペースがあるので、ジャストフィットするCanyonバッグも、みなさんのお手持ちの各種ギアも装着できます。必要な携行品をフレーム内部に収納できるLOADストレージを装備し、前後キャリアはカスタム品、さらにRIFTサスペンションフォークにはカーゴスリーブを取り付けられます。Grizl EscapeのFull Mountyハンドルも収容力が豊富で、ライドに必携のものを簡単に積み込むことができます。

Grail vs Grizl:ストレージ&ギアマウント Grail vs Grizl:ストレージ&ギアマウント

GrailとGrizlの比較:ドロッパーポスト装着可否とサスペンション

グラベルレースが過激化し集団の密集度が高くなっている今、フロントサスペンションは、重量が増加するデメリットよりもサバイバル性や高速性能が高まるメリットのほうが大きくなっています。

Canyonは、グラベルに最適なサスペンションを求め、DT Swissと共同でRIFTを開発しました。40mmトラベルのグラベル用フォークはフレームに完全に一体化していてハンドルからコントロールすることができ、他のライダーが減速を強いられる場面で自分だけ速く走れます。また疲れを防ぐとともに疲れてきてもコントロールしやすいので、レースではなく探索やファンライドで荒れた道をどこまでも走り続けるような乗り方をするときも圧倒的に楽になります。CanyonとDT Swissが共同開発したRIFTフォークは、GrailとGrizlの両方で、一部のモデルで選択できます。スムーズな走りで速さが光るアップグレードを試してみてください。

ドロッパーシートポストはMTBライダーにとってほとんど必須の装備となっていて、グラベルアドベンチャーの世界でも広まりつつあります。体を大きく動かせるので、テクニカルな場所で重心を下げて安定させバランスを取りやすくすることができます。このため、新型Grizlのフレームではケーブル操作式のドロッパーポストに対応しています。もちろん、SRAM AXSを搭載したGrizlであれば無線式のRockShox Reverb XPLRシートポストを使うこともできます。

GrailのシートチューブはD型断面なのでドロッパーポストやサスペンションシートポストを使うことはできませんが、かなり大きく変形して快適に乗れるシートポストを標準装備しています。

Grizl CF 8 w/RIFT:快適性とコントロール性を向上させるフロントサスペンションを使用。Grizl CF 8 Di2:軽量性と精度を追求したリジッドフォークを使用。 Grizl CF 8 w/RIFT:快適性とコントロール性を向上させるフロントサスペンションを使用。Grizl CF 8 Di2:軽量性と精度を追求したリジッドフォークを使用。

GrailとGrizlの比較:ECLIPSがライトや冒険用装備の電力を無限に供給。

ECLIPSはアドベンチャーライドを完全に変革する重要な技術で、現時点ではGrizlの一部のモデルだけで選択できます。

ECLIPSはEndless Charge & Lighting Integrated Power System(無限充電・ライト統合電力システム)の略で、革新的な独自設計のおかげで冒険中に日が暮れても心配は不要です。電力は停止中でも供給されます。

ECLIPSは、ダイナモやバッテリーだけを使う他のシステムとは違います。このシステムではダイナモとバッテリーを組み合わせ、いつでも効率的かつスマートに発電したり必要な電力を供給したりします。

GrailとGrizlの比較:レビューの紹介

ここまではCanyonの視点からバイクを紹介してきました。一方で、サイクリングメディアはどのように評価しているでしょうか? レビュー記事をいくつかご紹介します。

"Canyonは幅広いグラベルバイクをラインナップしています。手頃な価格のオールラウンダーであるCanyon Grizl ALから、スーパースターのマチュー・ファンデルプールが2024年のグラベル世界選手権を制した最先端技術満載のCanyon Grail CFRまで、多岐にわたります(ファンデルプールはこの機材を使用しました)。MvDPの驚異的な独走力とCanyonのグラベルレースに対する強力な取り組みは、ドイツの直販メーカーであるCanyonがこの分野で人気を誇っていることと、幅広いラインナップが展開されているためどんなライダーにもぴったりなバイクが見つかるという現状につながっていると考えられます。この大成功を心からうれしく思っています。"

Rennrad-Newsユーザー賞2025

Grail

"Canyon Grail CFR XPLRはレース機材としてのDNAを追求しており、驚異的な快適性、キビキビとしたハンドリングを備えています。最初に乗った瞬間からダイレクトさと安定性の両方を感じられる乗り味となっていて、長いグラベルレース、テクニカルな下り、集団内での激しいバトルなどに理想的なバイクです。"[ベスト・オブ・テスト2025]"

Gran Fondoマガジン

"実際に乗ってみてすぐにこう思いました。グラベル用サスペンションフォークがあるほうが絶対にいい。このフォークは、オフロードの下りの性能が向上するだけでなく、特に高速域において、大きく荒れた道を走るのがはるかに楽になっています。"

Velo

"地元のさまざまなグラベルセクションで記録したベストタイムは、他のバイクよりもこのバイクで取ったものが多くなっています。世界選手権やさまざまな国際グラベルレースでの優勝実績が示すとおりその速さは折り紙付きで、グラベルが好きなホビーライダーのレベルを引き上げてくれるバイクと言えるでしょう。"

off-road.cc

Grizl

"Canyon Grizlは、仕事の後の気楽なグラベルライドや市街地の通勤ライドから数日にわたるバイクパッキングの冒険まで、あらゆるタイプのアドベンチャーライドに対応するオールラウンドなバイクです。"

Bicyling.com

"Canyonは、実用性や機能性と同時に楽しさも大切にしています。Full Mountyハンドルやトレイル走行中にUSB-Cで充電できる機能など、ライドの内容によって必要なものがすべてそろっているかどうかは変わります。しかし、さらに遠くへ行く心づもりなら、Grizlもこれまで以上に遠くまで走り続けられるようになっています。あなたが米国在住でない限りは。"

Velo

"[Canyon Grizl Escape Eclips]はアドベンチャーライドに特化したバイクで、冒険に必要な装備をすべて搭載しています。週末などに数日にわたって走り続けたり、さらには何週間にも及ぶ旅で必要となる充電機能、荷物積載量、高効率なジオメトリーが特長です。冒険の唯一無二の相棒となってくれるバイクに仕上がっています。タイヤクリアランスがもう少し大きい方がいいという方もいるかもしれませんが、ほとんどのライダーにとっては十分に満足できるものとなっています。"

Bikepacking.com

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GrailとGrizl、どちらを選ぶ?

このカテゴリーを代表するCanyonグラベルバイクのどちらが自分にとって合っているか、決まりましたか? 重要ポイントをわかりやすく箇条書きにまとめました。もう一度確認してみましょう。

以下が必要ならGrailがおすすめです。

  • 軽さを重視し空力性能にも優れたレース用グラベルバイク。
  • オンロードとトレイルのどちらも使えるというだけでなく、どちらの路面でも高性能なバイク。
  • どんな条件でも一年中ライドやレース、トレーニングに使えるハイパフォーマンスバイク。
  • オプションでRIFTサスペンションを選択可能。他のライダーが疲れてきても自分だけは疲れずスピードが落ちません。
  • 荷物が少なめのバックパッキングアドベンチャーに適した速さ重視のグラベルバイク。

以下が必要ならGrizlがおすすめ

  • どんなライドも自由に楽しめる万能なアドベンチャーバイク。
  • オプションでECLIPSを選択可能。走りながら発電できるので、SNSの最新情報をチェックしたり自然の中を一晩中走り続けるアドベンチャーに最適です。
  • オプションでRIFTサスペンションを選択可能。きわめて過酷なトラックも走れます。
  • 荷物をたくさん積めるバイク。
  • 快適性と積載性に優れた長距離ライド用のFull Mountyハンドルバー。
  • 過酷な旅の相棒となるタフで頼れるバイク。

グラベルバイク購入ガイドバイクファインダーバイク比較ツールなど、自分に合ったバイクを安心してお選びいただけるようにお手伝いいたします。

グラベルライドは進化し続けていますが、その本質が自由さであることは変わりません。また、バイクが進化するにつれて自由の感覚も広がっています。最新のバイクなら、どんなライダーも自信を持って思いどおりのラインを描けます。

そのため、バイクパッキングの道具を積み込んで舗装路のない土地を探検する場合にも、グラベルレースを走る場合にも、Canyonは個々のライダーの乗り方に合わせた特別なバイクをご用意しています。

Canyon Grail

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  • Chris Hunt
    著者について

    Chris Hunt

    クリスはイギリスのブリストルに居を構えるフリーランスライター兼コミュニケーション担当者で、アドベンチャーサイクリングを楽しんでいます。10代のときにバイクショップで働いた経験がこの世界への入口となり、カーゴバイクでの配達からバイクパッキングで何日もオフロードを走る旅まで、さまざまなスタイルで膨大な距離を走った経験があります。アドベンチャー関連のメディアに10年以上勤務した後、サーフ関連のメディアでジャーナリストとしてデビューし、その後BASEマガジンの編集者となりました。最近では、ギアのレビュー、ライドの紀行文の執筆、長距離ルートの開発など、サイクリングにまつわるさまざまな仕事も手掛けています。また、バイクライドの多種多様な楽しみ方を紹介するオンラインマガジンのPinch Flat Journalの創設にも携わりました。2025年は、出場を何年も夢見ていたスペインからルーマニアまでの5,000kmを17日間で走る大陸横断レースの第11回大会に出場しました。

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