エアロロードバイクを選択する理由

エアロロードバイクとは、ここでは、UCI規定に適合しつつ風の抵抗を最小限に抑えたロードバイクを意味します。かつて、最速のバイクを作るために軽量化が何より重視された時代もありましたが、現在、最新設計のハイエンドバイクはUCI最低重量を下回るものが決して珍しくありません。さらに重要なのが、空力性能に優れたフレームがもたらすメリットは、従来の軽量設計フレームを上回るということです。時速21kmを超える速度域では、空気抵抗が唯一かつ最重要の要素であり、アマチュアライダーであってもエアロバイクの効果は絶大なものがあるのです。従来の超軽量ロードバイクが空力性能に優れたバイクに勝るのは、唯一、低速の長い登りにおいてのみです。エアロバイクはしばしばスプリントやタイムトライアルと結びつけられますが、エネルギーを節約できるというメリットは長距離においても意味を持ちます。実際、 Canyon Aeroad エアロード）を駆るプロライダーが、石畳のクラシックレースからグランツールの山岳ステージまで、あらゆるレースで勝利を重ねてきています。

では、この魔法のような空力上の利点はどのように得られるのでしょうか、また エアロードバイク はどのような外見になるのでしょうか？ 一目で分かる特徴は、フレームチューブが太く、形状がかなり独特であるという点でしょう。シートチューブはしばしばリアホイールの曲線にぴったり沿った形状で、リアホイールに当たる風を遮断しています。ブレーキ、シートポストなどのコンポーネントがフレームに内蔵されている場合もあります。ケーブルやワイヤーも風の抵抗を減らすため内装式となっており、そのために特別設計された一体型ハンドル／ステムユニットが採用されています。

カーボンフレームは、空力革命の初期から長足の進歩を遂げています。高性能エアロバイクは、最先端のフレーム製作技術により、縦方向の快適性においても従来型のフレームスタイルとまったく同等になっています。ただし、ジオメトリーはよりアグレッシブな乗車ポジションに最適化されており、スタック／リーチ比が低く（おおむね1.45以下）、ヘッドチューブ長が短くなっています。こうした設計により上体を低くかがめた乗車姿勢が得られ、またシートアングルを73～74°に起こすことで、重心がボトムブラケット直上に保たれ、最大限のパワーを伝達できます。

ご自身のレーシングバイクに最適なホイールを選定することで、いわゆるセーリング効果を最大化できます。セーリング効果とは、最適なリムプロファイルを特定のヨー角度に置いた場合、翼や帆と同じ原理でさらなる推進力が生まれる現象です。この効果は、ハイプロファイルホイールを高速で使用した場合に特に強く現れます。リムの表面積が大きければ大きいほど、ホイール全体の空気抵抗が小さくなるのです。ただし、40～80mmのリム高さの場合、ホイール自体の重量増加というデメリットが生じ、横風安定性も低下します。

エアロバイクは、通常のロードバイクと全く同等の多用途性があります。 電動シフトも機械式シフトも、ディスク. ブレーキもリムブレーキも取り揃えたCanyonのAeroad（エアロード）ファミリーなら、きっとあなたにぴったりのモデルがあるはずです！

空気抵抗の75%はバイクではなくライダーから生じます。これは、消化や呼吸の妨げにならない範囲で、可能なかぎり低い姿勢を取るべきだということを意味します。ブラケットを握っての走行中に、できる限り肘を内側にしぼるようにするだけでも効果があります。もちろん、ライダーの服装も大きく影響します。バギーショーツとTシャツで走っているなら、空力効果を高める最良の方法は適切なサイクリングジャージとビブショーツに着替えることです。空力効果を最大化すること目指すなら、さらに一歩進めて、スキンスーツとエアロヘルメットに投資するのもよいでしょう。