2022/10/26 Canyon.com
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ツール・ド・フランス2023:ルート、ステージ、テレビ放送

大会全体のルート、各ステージの詳細、テレビでの視聴方法など、2023年ツール・ド・フランスの情報をご紹介します。

ツール・ド・フランス2023:ルート、ステージ、テレビ放送 ツール・ド・フランス2023:ルート、ステージ、テレビ放送 | © Kramon

ツール・ド・フランスは、最終ステージがフィニッシュしてから1時間後には、もう翌年のレースに向けて盛り上がり始めます。今年もそれは同じです。2023年のツール・ド・フランスをひと足早くチェックしていきましょう。

ルートの公式発表は、毎年10月にパリのパレ・デ・コングレ・コンベンション・センターで行われます。過去大会のスターたちがサイクルジャージではない服装で出席する中、ルートディレクターのクリスチャン・プリュドム氏が翌年のルートを発表します。

ツール・ド・フランス2023に関する数値データ



  • 総走行距離:3,404km
  • 2か国
  • 6つの地域
  • 25つの県
  • 5つの山域(ピレネー山脈・中央山塊・ジュラ山脈・アルプス山脈・ヴォージュ山脈)
  • 4つの山頂フィニッシュ
  • 30の山岳賞ポイント - レース史上最多

ツール・ド・フランス2023の日程は?

ツール・ド・フランス2023は、2023年7月1日(土)から7月23日(日)までの開催となります。

ツール・ド・フランスの開幕地は?

2023ツール・ド・フランスの最初の3ステージは、スペイン北部のバスク地方で開催されます。

バスク地方がツールの舞台となるのは初めてのことではありません。1992年大会も、開幕地はバスク地方のサン・セバスティアンでした。2023年の開幕地はビルバオで、ここが第1ステージのスタート/ゴール地点となります。

最初の3ステージは、ビルバオ近郊やその周辺の都市に設定されています。

ツール・ド・フランスのルート

ツール・ド・フランスでは、途中3回の休息日をはさんで、21のステージを3週間にわたって争います。そして3週間の戦いの後、ツール・ド・フランスの各賞ジャージを手にする選手が決まります。

ツール・ド・フランス2023:第1ステージ


ビルバオ~ビルバオ | 185km | 丘陵

ツール・ド・フランス2023の最初のステージは、ビルバオの市街地から始まります。185kmの公道コースにはバスク地方らしい丘がいくつも折り込まれており、爆発的なパワーを持つアグレッシブなライダーに向いています。

コース全体に点在する坂や丘がスパイスとなっていて、そのうちの5か所に山岳賞(KOM)ポイントがかかっています。



  • ラウキス峠:長さ2.1km、平均斜度6.6%
  • サン・フアン・デ・ガステルガチェ峠:長さ3.6km、平均斜度7.7%
  • モルガ峠:長さ3.8km、平均斜度4.8%
  • ビベロ峠:長さ4.3km、平均斜度6.9%
  • ピケ峠:長さ2.2km、平均斜度9.9%




ツール・ド・フランス2023:第2ステージ


ビトリア=ガステイス~サン・セバスティアン | 210km | 丘陵

ツール・ド・フランス2023の第2ステージは、ビトリア=ガステイスからサン・セバスティアンまでの210kmです。このステージも、バスク地方の特徴である丘陵地帯のルートとなっています。

山岳賞ポイントがかかった丘が5か所あるので、ライダーにとっては忙しい日になるでしょう。



  • ウダナ峠:4.7km、4.7%
  • アスティリア峠:2.8km、5.9%
  • アルキサ峠:4.1km、6.1%
  • グルッツェ峠:2.6km、6.1%
  • ハイスキベル:6.9km、6.2%


最後の峠はフィニッシュまでわずか17kmの地点にあり、この上りとそこからの下りがレースのハイライトとなるでしょう。上りで単独アタックを決める選手がいれば、峠を先頭で通過してそのままステージ勝者となる可能性が十分にあります。





ツール・ド・フランス2023:第3ステージ


アモレビエタ=エチャノ~バイヨンヌ | 185km | 平坦

国境のスペイン側にある4つの上りで、調子がいい選手とそうでない選手が分かるはずです。



  • ウダナ峠:4.7km、4.7%
  • アスティリア峠:2.8km、5.9%
  • アルキサ峠:4.1km、6.1%
  • グルッツェ峠:2.6km、6.1%


上記の上りをこなした後しばらくすると、レースは母国へと入ります。フランスに入ってからは、バイヨンヌのスプリントフィニッシュに向けて各チームがトレインを組む場面も見られるかも知れません。



ツール・ド・フランス2023:第4ステージ


ダクス~ノガロ | 182km | 平坦

バスク地方で開幕したレースが母国フランスに入って最初のステージは、ダクスからノガロまでの行程です。逃げ集団にとって貴重なチャンスとなるコースです。モータースポーツ用のノガロサーキットに設定されたフィニッシュラインでは、ゴールスプリントが繰り広げられるでしょう。マイヨ・ヴェールは今回で70周年となります。このジャージを争って、いくつかのステージでスプリンターたちが爆発的な加速力を見せてくれることを期待しましょう。



ツール・ド・フランス2023:第5ステージ


ポー~ラランス | 165km | 山岳

今年は、男子と女子(ツール・ド・フランス・ファム・アヴェック・ズイフト)の両方のレースがポーの街を訪れます。レースは最初の山域(ピレネー)に入り、総合優勝狙いの選手たちが本格的に動き出します。このため、第5ステージは小規模な逃げ集団が勝利をつかむチャンスかもしれません。スデ峠とマリー・ブランク峠の走りを見ると、その後の数日間の調子を占うことができるため、注目したいところです。



Col du Tourmalet 第6ステージには有名なツールマレー峠が登場


ツール・ド・フランス2023:第6ステージ


タルブ~コテレ=カンバスク | 145km | 山岳

アスパン峠とツールマレー峠という2つの大きな峠が待ち構えていますが、山岳ポイントが設定されていない序盤の上りで逃げ集団が形成される可能性があります。レース全体で4つある山頂フィニッシュのうち、まだ最初のステージなので、壮大なコテレ=カンバスク峠を多少の余力を残してこなさなければなりません。平均5.4%の斜度が16km続くこの峠で、マイヨ・ジョーヌを着る選手が初めて入れ替わるかもしれません。



ツール・ド・フランス2023:第7ステージ


モン=ド=マルサン~ボルドー | 170km | 平坦

厳しい山岳をこなしたあとの第7ステージは、クライマーにとっては貴重な回復のチャンスとなるでしょう。コースプロフィールを見ると、再び激しいマイヨ・ヴェール争いが繰り広げられることが予想されます。ボルドーはツール・ド・フランスにおいて長い歴史がある街で、数々の世界最高峰のスプリンターたちがこの地で栄光を勝ち取りました。



ツール・ド・フランス2023:第8ステージ


リブルヌ~リモージュ | 201km | 丘陵

ジロンド県のリブルヌからオート=ヴィエンヌ県のリモージュまでの長いステージは、再びスプリンター向きのステージとなっています。フィニッシュには短いながらも険しい上りがあり、スプリンターたちの勇気と瞬発力が試されます。



ツール・ド・フランス2023:第9ステージ


サン=レオナール=ド=ノブラ~ピュイ・ド・ドーム | 184km | ��岳

私たち全員が待ちに待っていたステージの登場です。1964年のツール・ド・フランス、このピュイ・ド・ドームの上りでジャック・アンクティルとレイモン・プリドール(マチュー・ファン・デル・プールの祖父)が熾烈な戦いを繰り広げたことは、広く知られています。この荘厳な山の頂上フィニッシュを2023年に争うのは誰でしょうか? 長さ13.3km、平均斜度7.7%の峠を制するのにふさわしいライダーが表彰台に立つことになるでしょう。



ププに捧げるこのステージが待ち遠しくてたまりません。チームはすでに2023年に向けて動き出しています。

Philip Roodhooft - Alpecin-Deceuninck


ツール・ド・フランス2023:第10ステージ


ビュルカニア~イゾアール | 167km | 丘陵

火山公園(ヴォルカン・ドヴェルニュ自然公園)からのスタートはツール史上初めての試みで、選手にとっても観客にとっても注目のステージです。この地形では、イソワールに向かう前のステージ序盤から、有力選手が気を抜けない展開になる可能性が高いと思われます。



ツール・ド・フランス2023:第11ステージ


クレルモン・フェラン~ムーラン | 180km | 平坦

レースが中央山塊を離れると、再びスプリンターにチャンスが巡ってきます。アルプスに向かう前のこのステージは、フィニッシュ前が1.3kmの長い直線となっていて、大迫力の集団スプリントが見られるでしょう。



ツール・ド・フランス2023:第12ステージ


ロアンヌ~ベルヴィル=アン=ボジョレー | 169km | 丘陵

本格的な山岳ステージの前のウォームアップとなるこの日は、逃げ切り勝ちを狙う選手にとって貴重なチャンスです。翌日からの厳しい山岳ステージを控えた上りゴールのステージで、コース途中には5つの上りがあるため、退屈な展開にはならないでしょう。



Tour de France 2023 ツール・ド・フランス2023のコース沿いにはひまわり畑が広がる


ツール・ド・フランス2023:第13ステージ


シャティオン=シュル=シャラロンヌ~グラン・コロンビエール | 138km | 山岳

フランス革命記念日にグラン・コロンビエール峠が登場します!ツール・ド・フランスで使用されたのは2012年と2020年のわずか2回ですが、フランスで最高レベルの難易度の峠としてよく知られています。麓のキュロズから平均斜度7.1%の急峻な上りが17.4kmも続く過酷なコースです。最後の一滴まで力を振り絞ったステージ勝者が、山頂で祝福を受けることになります。



ツール・ド・フランス2023:第14ステージ


アンヌマス~モルジヌ | 152km | 山岳

美しいレマン湖の風景が山岳ステージに華を添えます。ステージの獲得標高は4,200mにおよび、ラマ峠やジュ・プラーヌ峠を含め、あらゆる上りで選手たちが軽いギアを求めることになるでしょう。

この地域では同年のエタップ・デュ・ツールが開催され、さらに2027年にはUCI自転車競技世界選手権が開かれます。



ツール・ド・フランス2023:第15ステージ


レ・ジェ~サン=ジェルヴェ・モンブラン | 180km | 山岳

2022年UCIマウンテンバイク世界選手権の開催地であるレ・ジェは、サイクリングイベントの開催実績が豊富です。上りが非常に厳しい日(4,300m)で、山岳賞と総合優勝の行方を大きく左右します。一方で、スプリンターにとっては翌日の休息日を待ち望む日になるでしょう。



ツール・ド・フランス2023:第16ステージ


パッシー~コンブル | 22km | 個人TT

ツール・ド・フランス2023の最終週は、短いながらも厳しい個人タイムトライアルで始まります。コース途中にドマンシーの上りがあり、そのような上りが得意なタイムトライアル選手に向いています。この時点でマイヨ・ジョーヌを着ている選手は、このステージでライバルとの差を数秒でも広げたいと考えるでしょう。



ツール・ド・フランス2023:第17ステージ


サン=ジェルヴェ・モンブラン~クールシュヴェル | 166km | 山岳

第17ステージは、ツール・ド・フランス2023のクイーンステージとなります。この年の最高標高地点である2,304mのロズ峠とその周辺の数々の山を越えるステージで、獲得標高は5,000mを超えます。フィニッシュ地点は勾配18%の滑走路で、このステージで勝つ選手は最後の最後まで力を使い果たすことになるでしょう。



ツール・ド・フランス2023:第18ステージ


ムティエ~ブール=カン=ブレス | 186km | 丘陵

ツールがムティエを訪れるのは30年ぶりです。レースは山岳地帯を抜けて、再びスプリンターに活躍の機会がめぐってきます。最後の1kmの直線では、マイヨ・ヴェールを争う選手たちの集団スプリントをたっぷりと楽しめるでしょう。



ツール・ド・フランス2023:第19ステージ


モワラン=アン=モンターニュ~ポリニー | 173km | 平坦

このステージは丘陵地帯や山岳地帯からいったん離れ、総合優勝争いには大きな動きは見られないでしょう。ジュラ県に点在する多数の湖の間を走るコースで、坂はほとんどありません。



ツール・ド・フランス2023:第20ステージ


ベルフォール~ル・マルクシュタイン | 133km | 山岳

一度山から離れたレースが、再びヴォージュ山脈へと入ります。このステージでは、厳しい上りがいくつも待ち構えています。最初のバロン・ダルザス峠から、総合リーダーは2位以下のライバルの動きに注意しなければいけません。2022年のツール・ド・フランス・ファム・アヴェック・ズイフトを見ていた方なら、モビスター・チームのアナミエク・ファン・フルーテンがこのステージ最後のル・マルクシュタインの上りで勝利をつかんだのを思い出すかもしれません。彼女に続いて2023年の男子レースで優勝するのは誰になるでしょうか?



Tour de France 2023 ツール・ド・フランス2022でシャンゼリゼのステージを制したのはヤスパー・フィリップセンでした。


ツール・ド・フランス2023:第21ステージ


サン=カンタン=アン=イヴリーヌ~–パリ・シャンゼリゼ | 115km | 平坦

トラック競技に興味がある方なら、サン=カンタン=アン=イヴリーヌの競技場で開かれた2022 UCIトラック世界選手権をご覧になっていたかもしれません。例年通り、ツール・ド・フランスの最終ステージは、今回も首都パリの周回コースでフィニッシュします。シャンゼリゼの石畳を大集団が通過する音が、もう今から聞こえてくる気がします。



チーム関係者の評価は?

パレ・デ・コングレ・コンベンション・センターで行われたツール・ド・フランスのルート発表が終わってから間もなく、アルペシン・ドゥクーニンクでチームマネージャーを務めるフィリップ・ルードフーフトが、このレースに対する期待を興奮気味に語ってくれました。「熱心なファンが集まるバスク地方でスタートする今回のツールは、たいへんな盛り上がりを見せるでしょう。獲得標高が大きく非常に厳しいルートで、特に3週目が過酷です。」 どのステージが注目か尋ねたところ、「もちろん、サン=レオナール=ド=ノブラをスタートする第9ステージを楽しみにしています。この村の名前を聞くと、誰もが必ずレイモン・プリドールのことを思い出します。ププ(プリドールの愛称)に捧げるこのステージが待ち遠しくてたまりません。チームはすでに2023年に向けて動き出しています。」



ツール・ド・フランス2023の視聴方法

以下の放送局が、スタートからフィニッシュまでレースを放送する予定です。



  • GCN+(ヨーロッパと東南アジア)
  • ITV4(イギリス)
  • NBC Sports(アメリカ)
  • SBS(オーストラリア)
  • Sky Sports(ニュージーランド)
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